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□■  ノウハウバンクメールマガジン
■    「経営革新を成功に導くマネジメント その1」
                       経営コンサルタント三科 公孝
       http://www.knowhowbank.net/     
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3.安定か不安定か 

物理学の世界ではこう言われています。
安定は死。
不安定な状態こそ、生き生きとした生の状態であると。
そして不安定な状態とは、変化し続けている状態のことであると。 
 
これは大きな惑星レベルでもそうですし、小さな細胞のレベルでもそうなのです。
活発な細胞分裂の繰り返しは、その種の成長を意味しています。
逆に細胞分裂の回数の減退は、成長の鈍化を表します。
パッと見には、活発な細胞分裂は不安定な状態です。
 
変化している状態こそ生きている証。
変化しているから成長する。
変化が止まったら、成長も止まる。
そして変化している状態は、決して安定した状態ではありません。
安定は、物理的には死んでいる状態を表します。

しかし人は何かにつけて安定を求めるもの。
そして安定を求める時、人は変革に反対の姿勢を表すものです。

ですから、企業の経営革新には、ほぼ必ず、反対する人がついて回るものです。
そして反対する人たちの声が、経営者を悩ませる騒音となります。
 
この状態で、変革を進めていくのは、相当な大きなエネルギーが必要になります。
経営者の馬力が必要とされる場面です。

しかし思い出してください。
スタート時のローギヤーも大きな騒音が出るものです。
大きな馬力で車を引っ張り、大きな唸り声を発します。
だからこれはこれでいいのです。
 
当然、必要以上の軋轢は当然マイナスです。
しかし何も問題の起こらない、経営革新は有り得ません。
 
問題が起こるから、ドラマが生まれるのです。
ドラマチックな人生を生きるために必要なスパイスなんだと割り切りましょう。
 
私がコンサルタントとして、お付き合い先企業様の革新に関わる時にも、安定を求める人との緊張は当然あります。
そんな時、私はそういう方々に、このように接します。
 
「この取り組みは、皆さん自身のための取り組みなのだ」ということを伝えます。
何もしなければ、会社は生き残れない。
会社が生き残らなければ、皆さんの雇用も守れない。
だからこの経営革新は、「皆さん自身の雇用を守るための取り組みなのだ」と伝えます。

または何もしなければ、業績はジリジリと下降線をたどる。
そうなれば皆さんへのボーナスは出ないし、年収も上がらない。
だからこれは、皆さん自身の稼ぎを増やすための取り組みなのだと。

会社が儲かってこそ、一人ひとりも儲かるのだということを伝えます。
 
この時のキーワードは「理解の先の納得」です。
人が動こうと思う時、そこには必ず納得があります。
理解は頭の中だけの理屈の世界。
そこに感情や気持ちまでもが集約されると、理解は納得へと昇華していくのです。
理解は半分の50%。
納得で100%。

そして人は100%の納得を得られた時、困難だと思うことにチャレンジしてみようという気持ちが沸いてきます。
この状態は、車のエンジンに例えれば、プラグがガソリンに火をともした状態です。
エンジンは点火してこそ動き出すもの。
会社も一人ひとりが納得して、気持ちに火がついた時に動き出します。

権威や命令では、理解は得られても納得は得られません。
ですから経営革新は、権威を背景とした命令だけでは進めることができないのです。
命令では、一人ひとりの気持ちの中のやる気に火がつかないのです。
このような状態でのスタートは、持続しないもの。
少しの困難に直面するだけで、気持ちが冷たく、しぼんでしまいます。
冷たくしぼんだ気持ちでは、会社という名の車のエンジンを回すことはできません。
 
ゆっくりでもいいから、しっかりと動かし始めるために、必要なコト。
それは納得です。
 
ですからまずは、経営者自身が、「納得」というキーワードを気持ちに刻み込むことです。
従業員、部下と相対する時、常に「納得」というキーワードを忘れないことです。

そうであれば会社はしっかりと動き始めます。
 
そしてこれが経営革新を成功に導くためのマネジメントのその1なのです。

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